新型コロナウイルスの感染拡大で注目を集めてる非接触体温計ですが、医療機関での通常の検温でも導入されるようになりました。
感染対策としてのチェックに使われるだけでなく、実は日常でも便利に使えます。
非接触体温計はなぜ、人の肌に触れることなく簡単に体温が測れるのか、その仕組みや使い方、メリット、使う際の注意点などを解説していきます。
非接触体温計とは
人間の体からは、実は赤外線が発出されています。
非接触体温計は、人のおでこの表面から放出される赤外線量をセンサーで検知できるように設計されているのです。
ただし、検知された体温をそのまま表示しているわけではありません。
おでこ表面の平均温度を、外気温に応じ、舌下温に換算するという計算を瞬時にできる仕組みが搭載されています。
外気温に応じた換算が求められるのは、脇の下に挟むなど肌に直接触れて計測するのと異なり、暑い気温や寒い気温でおでこの表面温度が、本来の体温より高くなることや冷たくなることがあるためです。
なぜ、舌下の体温に換算するかというと、舌は体の内部にあり、外気の影響を受けないためです。
舌下の体温に換算するにあたり、換算するためのデータが搭載されています。
そのデータは、実験を行い、実験に参加した後の額と舌下の温度を同時に測定して得られたデータなどから導き出したものが用いられています。
非接触体温計のメリット
従来のような脇の下や舌下に挟んで図る体温計は、製品の種類により3分~5分ほどの時間がかかります。
ですが、非接触体温計は一瞬で測定が可能です。
わずか1秒で瞬時に体温が表示されるので、熱が出てすぐに知りたい時も、じっとしていられないお子様の体温を測りたい時も便利です。
病院に入院していると、定期的に検温の時間があり、各患者さんに体温計が配られます。
その間は寝ている方も起きる必要がある場合や看護師が体温計を手渡し、時間がきたら回収して回るなど手間がかかっていました。
ですが、非接触体温計を導入すれば、6人部屋の計測も、計測時間は6秒で完了します。
しかも、お昼寝中や具合が悪くて身動きが取れない方でも、起こすことや体を動かすことなく、おでこに当てるだけで測れるのが便利です。
医療機関での受診前の体温測定や感染症対策のために多くの人を順次計測したい時も、短時間で効率良く測定ができます。
もし、脇の下や舌下で計測しなくてはならないとなれば、一人ひとり消毒をしなくてはならず、手間もかかるうえ、より多くの体温計を準備しないと間に合いません。
消毒が不十分であれば、感染のリスクも高まります。
非接触体温計なら接触することなく瞬時に計測できるため、たった1台でもフル稼働できます。
感染リスクがほぼ心配なく、低コストでスピーディーなのもメリットです。
非接触体温計の基本の使い方
使い方は難しくなく、製品の説明に従い、おでこにセンサーを向けて、ボタンなどを押しピッと測れば、瞬時に画面に体温が表示されます。
目頭付近で測定すると体温が高く表示されるおそれがあるので、おでこの真ん中、眉と眉の間の少し上あたりが計測位置として適しています。
非接触といっても離れすぎていては、センサーが検知できません。
製品の種類にもよりますが、センサーを額の計測位置と1~3cm内の距離で計測しましょう。
正しい計測位置や距離は、各製品の説明書に従うことが大切です。
- センサーが汚れていると正確に計測ができなくなるため、柔らかい綿棒などで汚れや曇りを拭き取りましょう。
- 外気を受ける場所では、暑さや寒さの影響を受けやすく、正確な体温が測定できないおそれがあります。
そのため、なるべく室温が一定した屋内で測るのがおすすめです。
ご家庭で日常の健康管理に使う場合、いつも同じ時間帯、同じ場所で測るようにすると、平常時の体温が把握しやすく、非接触体温計の表示トラブルや本人の異常に気付きやすくなります。
非接触体温計の使い方の注意点
影響を受けやすい環境での測定
屋外では暑さ、寒さという外気温の影響を受けやすいです。
また、屋内であっても、猛暑にエアコンが効いていない暑い部屋で測ると、体温が本来より高く表示される可能性があります。
逆に寒い冬は本来より低く表示されるおそれがあります。
本当は熱があるのに平熱と勘違いすることもあるので注意しましょう。
血行が良くなるタイミング
ジョギングした後やスポーツをした後など、運動をした直後や入浴して間もない時、食事をした直後は血行が良くなり、体の表面温度が上昇しがちです。
また、夏場など強い日差しを浴びた直後も、表面温度が上昇しやすいです。
こうした状況が落ち着いてから測りましょう。
赤外線の放射を妨げる成分が含まれるもの
ファンデーションや日焼け止めの中には、紫外線だけでなく、赤外線の放射を妨げる成分が含まれているケースがあります。
ファンデーションや日焼け止めを塗らない、素肌で測るのがおすすめです。
ストレスを感じている時
また、意外に思われるかもしれませんが、強い緊張を感じている時なども、額の表面温度が上がりやすいです。
焦ると汗をかいたり、不安を感じて身震いしたりという体の現象が生じることがありますが、ストレスなど精神的な影響が額の表面温度にも出ることがあるため、使用状況や環境は注意しましょう。
マスクの装着時
マスクを装着した状態で計測すると、呼気がこもって額にあたり、体温が高く計測される場合があります。
呼気の影響にも気を付けましょう。
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3色展開している、「エー・アンド・デイ 非接触体温計 でこピッと」です。
エー・アンド・デイ 非接触体温計 でこピッと ブルー UTR-701A-JC
- 体温計・温度計・室温計の1台3役で使用でき便利です。
- 非接触測定のため、感染防止・消毒不要で安心です。
- 体温測定の新習慣として、おでこで触れずに検温できるところも魅力です。
- 非接触体温計UT-701(でこピッと)は、おでこの表面温度から舌下温を表示します。
エー・アンド・デイ 非接触体温計 でこピッと イエロー UTR-701A-JC1
エー・アンド・デイ 非接触体温計 でこピッと ピンク UTR-701A-JC2
非接触体温計の活用例
非接触体温計が適さない場合
非接触体温計は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う体温チェックとして導入が進んでいますが、外から来場する入館時のチェックや、屋外イベントでのチェックには適していません。
なぜなら、外気の影響を受けやすいからです。
暑い時期は来場者の額の表面温度が高くなっており、体温が高く計測される方が続出するおそれがあります。
一方、寒い時期は屋外で過ごして表面温度が低くなっているので、ほとんどの方が平熱で異常なしと判断される場合もあります。
非接触体温計の活躍シーン
活躍するシーンとしては家庭内、保育園や幼稚園、老人ホームなどでの日々のバイタルチェック、医療機関での受診前の検温や定期検温などです。
ご家庭では、家族が何人いても非接触で測れるので、感染症や皮膚病などの感染リスクを抑えて測れます。
体温測定がしにくい赤ちゃんや、じっとしていられないお子様、寝たきりの高齢者や認知症で体温測定を嫌がる高齢者でも、本人に負担をかけることなくスピーディーに計測できます。
人数が多い施設などでのバイタルチェックでも、体温計を何本も用意する必要もなく低コストです。
同じ接触型の体温計を使うことによる、感染リスクも抑えられます。
測定時間も大幅に短縮できるので、職員の手間も省け、お子様や高齢者のケアに時間をかけられるのもメリットです。
まとめ
非接触体温計は内蔵されているセンサーは、額から放出される赤外線を検知し、額の表面温度を計測したうえで、内臓されたシステムにより、舌下の体温に変換されて表示されます。
- 計測から表示まで、わずか1秒ほどしかかからずスピーディーです。
- 接触せずに瞬時に計測できるので、じっとしていられないお子様や寝ている病人や高齢者なども起こさず計測が可能です。
- 体に触れないため感染リスクも抑えられ、保育所や幼稚園、老人ホームなど多くの人を計測するのにも役立ちます。
感染対策のためにも、ぜひ購入を検討されてみるのはいかがでしょうか。