ここでは、溶存酸素計の理解を深めるために概要や原理について解説するだけでなく、おすすめの溶存酸素計をご紹介します。
溶存酸素計を取り扱うメーカーの中で、共立理化学研究所やカスタム、東亜ディーケーケーの製品をご紹介しますので参考にしてください。
溶存酸素計とは
溶存酸素計は、水中に溶解している酸素を測定する機器です。
濃度はmg/Lで表され単位容積あたりの酸素量で測定されます。
近年では、ポータブルタイプの溶存酸素計も発売されており、持ち運びやすく手軽に利用できるのもメリットです。
ポータブルタイプの溶存酸素計は、軽くて使いやすく、さまざまな場所で測定することができます。
また、ポータブルタイプの溶存酸素計のほかにもコンセント電源を利用する現場設置型などもあります。
さまざまな溶存酸素計があるので、購入する時には使用用途や利用場所に合わせて選んでみると良いでしょう。
ポータブルタイプの溶存酸素計
たとえば、屋外など持ち歩いて利用するのであればポータブルタイプの溶存酸素計がおすすめです。
コンセント電源のない場所でも自由に利用することができて場所を選びません。
現場設置型の溶存酸素計
一方で、現場設置型の溶存酸素計は、コンセント電源を利用して測定するため、長期間にわたり継続的に測定する時におすすめです。
その他
また、このほかにも防水性に優れているものやパソコンやタブレットにつないでデータを管理できるものなど機能性が充実した製品も多くあります。
溶存酸素計は、下水道や工場のほかにも養殖場や水族館など、さまざまな場所で使われています。
溶存酸素濃度だけでなく、同時に温度を測定できるものや数値をデジタルで表示してくれるものなどを選ぶと、より使いやすく正確に測定することができるでしょう。
溶存酸素計の原理
溶存酸素計は、隔膜電極法や蛍光法などさまざまな方法で測定することができます。
蛍光法
蛍光法は、排水や環境水などの計測に適しており、隔膜や電解液を使用しません。
また、測定時に酸素を使用しないのも特徴です。
流速のない環境であっても無理なく測定することができます。
さらに、妨害物質に影響されることがないため、硫化水素やpHの変動などに左右されることなく測定できるのもメリットです。
隔膜電極法
隔膜電極法は、溶存酸素濃度の測定によく用いられている手法です。
ポーラログラフ式とガルバニックセル式といった化学分析式があり、隔膜に電解液を入れセンサーを導入することで測定することができます。
定期的に膜を入れ替えることや電極のお手入れを行うほか、電解液を注入するなどメンテナンスをする必要があります。
隔膜電極法を用いた溶存酸素計は、さまざまなメンテナンスを行わなければならない製品もあるため注意が必要です。
また、隔膜電極法を用いたい溶存酸素計の場合、投げ込み測定が可能になっているだけでなく安定性が高いのが特徴です。
その他
最近では、面倒な膜交換や電極のお手入れをする必要のない溶存酸素計も販売されています。
汚染に強い膜を使用するなど強度の強さを実感できる製品も増えています。
溶存酸素計は、さまざまなタイプや測定方法があります。
それぞれメリットだけでなくデメリットもあるので、まずは特徴を掴み、使用用途や利用場所に合わせて最適な製品を選んでみると良いでしょう。
おすすめ溶存酸素計3選
ここからは、使いやすいだけでなく正確に測定できる溶存酸素計をご紹介します。
また、持ち運びしやすく防水性に優れているなど、機能性が充実している製品を3点ピックアップしました。
長く安定して使えるおすすめの溶存酸素計を紹介しますので、購入前にぜひ参考にしてください。
共立理化学研究所 デジタルパックテスト DPM2-DO
共立理研化学研究所のデジタルパックテスト DPM2-DOは、発色をデジタルで表示し数値化する使いやすさ抜群の製品です。
数値を自分の目で確認するだけでなくデジタルで正確に判定することができるため、測定ミスがありません。
また、値を細かく数値化できるのもメリットです。
本製品は、持ち運びにも便利なハンディタイプの溶存酸素計となっており、測定結果をわかりやすくデジタルで表示してくれます。
さらに、全38種類にも及ぶ検量線を内蔵しているため、測定パターン合わせて表示の切り替えが可能です。
測定値は最大50件まで自動で登録される仕組みとなっており、随時確認することができます。
用途に合わせて手軽に利用できるだけでなく、BluetoothR 機能でPCに測定データを送信することも可能なため、細かいデータ管理を行う際にも面倒な手間もかかりません。
データ取込ソフト DPM-DTC Importを使用すれば、過去のデータをパソコンやタブレットへ簡単に取り込めるのも嬉しい特徴です。
本製品は、観賞魚の水質管理や生産工場での排水管理のほか、河川湖沼の水質調査など、さまざまな用途で使用できます。
カスタム 防水溶存酸素計 DO-1000PE
カスタムの防水溶存酸素計 DO-1000PEは、防塵や防水耐性に優れており、見やすい大型液晶を採用しています。
溶存酸素濃度を正確に測定できるだけでなく、同時に温度を表示させることも可能です。
バックライト機能が搭載されているので、暗い場所や夜間でも見やすくスムーズに数値を確認できます。
また、さまざまな用途に対応できるように14種類のセンサーを付け替えて利用することも可能です。
さらに、球状のガラス膜を取り入れることによってpHの感応性に高めることに成功しました。
外部刺激の衝撃を均等に分散させることができ、破壊リスクを最小限に抑えられます。
本製品は、工場排水や貯水槽、河川水の測定などに役立ちます。
さまざまな用途に合わせてセンサーを付け替え正確に測定できるのもメリットと言えるでしょう。
また、学校の実験備品の一つとして活躍してくれます。
使いやすさや耐久性にこだわる方にも本製品がおすすめです。
東亜ディーケーケー ポータブル溶存酸素計 浸漬型DO電極付 DO-31P
東亜ディーケーケーのポータブル溶存酸素計 浸漬型DO電極付 DO-31Pは、持ち運びにも便利なポータブル溶存酸素計です。
市販の単三型充電式乾電池を使用することもでき、最大約1/30の省電力を実現します。
表示部分は、とても見やすく、従来品の約1.2倍の大きさを取り入れています。
暗い場所や夜間でも数値が見やすくなっただけでなく、2項目同時に測定結果を表示させることも可能です。
リアルタイムで測定結果を表示させて、測定ロスを軽減することができます。
自動メモリー機能を利用すれば1000にも及ぶデータを一定時間ごとに記録することも実現します。
短時間のモニタリングにも役立つ製品となっているのも本製品の特徴です。
また、パソコンやプリンタにも接続することが可能なので、スムーズにデータ管理を行いたい方でも安心です。
場所を選ばず安心して測定できるよう防水構造が施されており、長く使用できる安全設計が取り入れられています。
本製品は、フィールド測定やBOD測定などで役立つ製品です。
下水道や養殖場のほか、水族館など測定場所は選びません。
まとめ
溶存酸素計は、溶存酸素濃度を測定するアイテムとして活躍します。
設置型だけでなく持ち運びにも便利なポータブルタイプなど、さまざまな場所で手軽に利用できる製品が数多く販売されています。
溶存酸素計を取り扱っている企業は多数あるので、それぞれの製品の特徴を掴み、使いやすくデータ管理にも便利な製品を選んでみると良いでしょう。