電流や電圧、抵抗といった電気関連の測定をしたい場合は、デジタルマルチメーターが人気です。
デジタルマルチメーターの使い方や電流の測定方法を解説していきます。
電気測定のエキスパート
電流や電圧、抵抗などの電気関連の測定で、人気を集めているのがデジタルマルチメーターです。
頭文字を取って、DMMと呼ばれることもあります。
DMM、つまり、デジタル・マルチ・メータと分解されます。
そのネーミングの通り、従来のテスターに多いアナログ方式ではなくデジタル方式です。
マルチとあるように、多様な測定が可能です。
従来型の一般的なテスターのように電流計、電圧計と使い分ける必要がありません。
電流や電圧、抵抗といった基本的な測定が1台でできるマルチテスターです。
それぞれの測定をするために異なる操作方法を覚える必要はありますが、現場に何台ものテスターを持ち込む必要がなくなります。
さまざまな電気測定ができる汎用性の高いテスターなので、1台持っていけば足りるのです。
「電流計を忘れてきた」、「間違えて電圧計を持ってきた」などのうっかりミスも防げ、デジタルマルチメーターがあれば幅広い測定が可能です。
使い勝手に優れ、アナログ式に比べて精度も高いので、電気測定を必要とするさまざまな場面で活用されています。
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デジタルマルチメーターの種類
デジタルテスター
電流・電圧以外にも周波数、や温度などの計測も可能です。
多機能で、小型のカードタイプは持ち運びに便利です。
暗い場所でも見えるバックライトやオートパワーオフ機能などもついておりとても便利です。
カスタム デジタルマルチメータ M-02FB
アナログテスター
具体的な数字ではなく、針の振れ方で測定値を見ることが可能です。
デジタル式は数字が表示されるため、測定者の読み取り方によっての違いがありません。
デジタルマルチメーターのタイプ
デジタルマルチメーターは、大きく分けて持ち運びやすいハンドヘルドと設置して使いやすいベンチ・トップがあります。
それぞれの特徴を確認していきましょう。
ハンドヘルドのデジタルマルチメーター
ハンドヘルドのデジタルマルチメーターは、従来の回路計の代わりとして活用されています。
持ち運びしやすいよう、軽量で小型化されているので、電気配線工事の現場をはじめ、実験室などで気軽に使うことが可能です。
どこでも簡単に使えるよう、電源コード不要の電池駆動式になっています。
電池電源でも視認性が保持できるよう、表示画面は液晶です。
表示桁数は3.5桁~4.5桁です。
現場仕事にマルチに活躍できるよう、導通チェッカやダイオード・チェッカといった便利な機能も付属している製品や、バーやグラフ表示でわかりやすい製品もあります。
配線工事や電源工事などの現場で、電源ラインを測定するケースを想定しており、感電防止や短絡事故防止などの対策もなされています。
入力プラグに樹脂カバーが装着されている場合や、測定リードの先端にカバーを付けるなど安全設計なものが安心です。
工事現場で使っても狂うことがないよう、防塵、防滴処理がされているものやうっかり落としても壊れないよう、耐衝撃性が高い製品も人気です。
ベンチ・トップのデジタルマルチメーター
ベンチ・トップのデジタルマルチメーターは使用目的や使用場所によって計測精度が選べます。
生産ラインや実験室の作業台、計測システムなどで導入されている4.5桁~5.5桁のテスターと、研究室や校正室で採用される6.5桁~8.5桁の標準器があります。
便利なハンドヘルドがあるなかベンチ・トップも活用されている理由は、アベレージングやスケーリング、デジベル演算、データ・メモリといった機能が充実しているからです。
また、生産ラインなどでは、インターフェースを介したリモート制御や、測定データをコンピュータに高速転送できるようになっているものが使われています。
電流の測定方法
直流電流の測定方法は下記を参考にしてください。
※交流電流の測定にはクランプメーターという計測器を使用こともあります。
参考単位
- 「μA」マイクロアンペア1,000,000μA=1A 1,000μA=1mA
- 「mA」ミリアンペア1,000mA=1A
- 「A」アンペア
測定の単位
レンジの切替が必要なタイプは、単位を適切に合わせます。
測定の手順
- 回路の電源を遮断
テスターは回路を開放、測定箇所に直列につなぐ - 測定モードを「A(電流)」に合わせる
AC/DCの切替がある場合は、DCへ合わせる - レンジの切替がある場合は、mAへ合わせる
大きな単位で初めは計測 - テストリードが分離しているタイプの場合は、モードに応じた端子に差し込む
黒リード用のCOM端子は共通なので1つしかない
赤リード用の端子はV(電圧)Ω(抵抗)用とA(電流)用で差込む端子が変わる - テストリードの赤を+側、黒を-側に接続
電流値の場合、測定箇所に対してテスターを直列に入れる - 回路の電源を入れる
カスタム クランプ付きデジタルマルチメータ MC-01U
電流測定の注意点
電流測定のモードで電圧測定してしまう
テスターで最もよくある事故は、電流測定モードにしたまま電圧を測ってしまうことです。
ヒューズが飛び、テスターの発火などにつながる原因になってしまいます。
モードのチェックは、電流測定前に最も重要です。
プラスとマイナスを間違えて測定(アナログテスター)
アナログテスターで直流を測る場合、プラスとマイナスがあっているかを確認しましょう。
逆につないでしまうと針も逆に振れ、故障の原因になります。
能力に合っていない電圧や電流を測る
600Vレンジまでしかないのに1000Vを測ったりすると、負荷がかかり故障の原因となります。
電圧や電流の大きさがわからない場合は、テスターで測定できる最大のレンジで始めることが必要です。
デジタルテスターでは、オートレンジに対応しているので手動でレンジを設定する必要がないところも魅力の一つです。
まとめ
デジタルマルチメーターは電流や電圧、抵抗などを1台の機器で測定できる便利なものです。
電流を測定する際は、電圧の測定などと間違えないように気を付けましょう。
測定時の注意点を守り、安全でスムーズな測定を行いましょう。