製品や素材を開発することや販売に結びつけるまでには、安全性や耐久性を確認するためにさまざまな試験が実施されます。
引張試験もその一つです。
どれだけ引っ張れば壊れるのかを実験して、材料の物理特性を確認します。
従来の引張試験の試験機では、どれだけの応力をかけると壊れるかを測定できますが、そのプロセスを見ることができません。
破壊された製品の結果だけを見られる方式です。
どのように壊れるのかを知りたいというニーズに応え、開発されたのが試験機「ISL」です。
壊れる瞬間を見られることでどのようなメリットが生まれるのか、ISLの特徴とともにご紹介します。
おすすめの小型引張試験機5選はこちら
おすすめの小型引張試験機を詳しく説明した記事もあります。
悩んでいる方は、ぜひ参考にご覧ください。
課題感
- どんなが小型引張試験機あるのか知りたい
- 複数の製品を比較検討したい
- メーカー別の特徴を理解したい
-
《おすすめ》小型引張試験機5選!メーカー別の特徴を解説
小型引張試験機は、材料開発の基礎研究や評価検証のために重要な試験機です。 使用用途に合わせて最適な試験機を選定する必要があります。 小型引張試験機は、それぞれにユニークな特徴があります。 ここでは、お ...
三弘のISL(その場観察用 応力負荷試験機)の特徴について
三弘のISLは結果が見られるだけの引張試験から、応力が次第に増していき、変形していくプロセスや壊れる瞬間をリアルタイムで観察できるその場観察用・応力負荷試験機です。
具体的には、応力負荷試験を行う段階で、顕微鏡や分析装置などの観察手法と組み合わせることが可能です。
これまでは、破壊された後に分析を行っていたプロセスを、試験段階で一体化することができます。
試験機で応力をかけながら、顕微鏡や分析装置でリアルタイムに観察できるので、変形していくプロセスや亀裂が入っていく状態、破断の瞬間を観察することができるのです。
三弘のISLの形状とメリット
手のひらサイズの小型設計となっており、さまざまな分析機器との組み合わせがしやすく、多様な試験を実施することが可能です。
電子顕微鏡への搭載もできる、真空対応モデルもあります。
観察がしやすいよう、左右対称の特殊ロードセルを搭載し、チャック部が両開き構造になっているのもポイントです。
両開き構造にしたことで、観察中の試料中心部のずれを大幅に軽減でき、観察時の視野ドリフトを大幅に軽減する仕様になっています。
外部入出力機能により組み合わせ機器との連動もできます。
活用事例
さまざまな機器との活用事例を見ていきましょう。
その1:ISL真空モデルと電子顕微鏡との組み合わせ
まず、ISL真空モデルと電子顕微鏡との組み合わせです。
その場観察による表面の疲労損傷挙動の評価が可能となります。
この観察により、疲労寿命予測を高精度化でき、より高い疲労特性を発現する新材料の開発につなげることが期待できます。
応力が重要な要素となる、ゴムをはじめとする新素材の開発にも役立てることが可能です。
その2:X線透視装置との組み合わせ
X線透視装置との組み合わせると、コネクタとケーブル接続点の延伸による内部変化の観察が可能です。
リアルタイムで、延伸過程での内部変化を目視できるようになりました。
その3:偏光測定装置との組み合わせ
偏光測定装置と組み合わせれば、延伸過程での偏光の位相差や軸方位を定量評価できます。
広範囲を高速に測定でき、応力負荷時の変化を捉えられるようになりました。
その4:変形量計測・ひずみ解析ソフトとの組み合わせ
変形量計測・ひずみ解析ソフトと組み合わせれば、応力負荷試験中の変形やひずみを解析することが可能です。
2次元や3次元で解析ができ、ミクロ領域の観察ができるのもメリットです。
電子顕微鏡やX線装置など各種取得画像データからの解析もできます。
その5:繊維と樹脂の界面接着性評価
繊維と樹脂の界面接着性評価も可能です。
例えば、フラグメンテーション法・プルアウト法・マイクロドロップレット法などへの活用もできます。
おすすめの小型引張試験機5選はこちら
おすすめの小型引張試験機を詳しく説明した記事もあります。
悩んでいる方は、ぜひ参考にご覧ください。
課題感
- どんなが小型引張試験機あるのか知りたい
- 複数の製品を比較検討したい
- メーカー別の特徴を理解したい
-
《おすすめ》小型引張試験機5選!メーカー別の特徴を解説
小型引張試験機は、材料開発の基礎研究や評価検証のために重要な試験機です。 使用用途に合わせて最適な試験機を選定する必要があります。 小型引張試験機は、それぞれにユニークな特徴があります。 ここでは、お ...
まとめ
従来の引張試験では結果しかわからなかったものが、三弘のISLを使うことで「破壊される瞬間の観察」が可能となります。
リアルタイムで破壊されるプロセスを観察できることで、素材や製品の開発や改良に役立てることが可能です。
破壊された結果から破壊原因を予測するのではなく、実際に変形したり、亀裂が入ったり、壊れる瞬間を観察できるので、状況がしっかりと把握できます。
材料の物理特性を確認したい方やお困りの方は、ぜひ三弘へお問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。
こんな記事も読まれています!
-
破断の瞬間を見る「ISL」と「顕微鏡」を組み合わせる使い方とは?
なぜ試験材料が破壊や損傷してしまうのか、瞬間を捉えるのはこれまで難しい技術でした。 しかし、ISLを活用すれば変形や壊れる瞬間を確認できます。 こちらでは、顕微鏡とも組み合わせて使用できるISLについ ...
-
《おすすめ》小型引張試験機5選!メーカー別の特徴を解説
小型引張試験機は、材料開発の基礎研究や評価検証のために重要な試験機です。 使用用途に合わせて最適な試験機を選定する必要があります。 小型引張試験機は、それぞれにユニークな特徴があります。 ここでは、お ...